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トトロのトポス

自由の森学園図書館情報

   

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エルム合宿、始まる    (588)

「あるときは競争と選別に追われる子どもたちの居場所として、あるときは思春期を迎えた子どもたちの自立の拠点として、いわゆる進学塾や補習塾とは一線を画す教育実践を積み重ねてきた、ちょっと変わった塾=エルムアカデミー」(elm academy webより)の合宿in 自由の森が今日から始まった。寮に泊まり、高1の4教室と会議室・大音楽ホールを使用し、8/10まで行われる。鬼沢さん(高校校長)の授業があったり、元気にダンスをしている姿が見られた。

学校は、やっぱり、子どもたちの姿があってこその学校なのだ。子どもたちの声にひかれてちょっと覗いてしまった。

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卒業生の姿が…     (589)

今日は、21期生がたくさん来た。21期生の某君が大学卒業制作でプロ研(ことプロレス研究会)の映像を撮るために、スタッフ、エキストラとしてかつての仲間たちが大挙集まった。登校バスに在校生を先に乗せ、乗れなくなった彼らはタクシーに分乗して学校へ。体育館で撮影。

また、23期生の某さんがこちらも専門学校の卒業制作として、デザインした衣装を中3の後輩に身に着けてもらい、そのファッション・フォトを同じ23期生の友人に撮ってもらうために、衣装をいっぱい詰めた大型のトランクを持ってやって来た。



なんか嬉しいことですなあ。

PS.そう言えば1カ月前の修学旅行期間中、やはり卒業生であるミュージシャンのハナレグミ(こと永積タカシ君、6期生)も、高2の生徒14・5名くらいと小音楽室でレコーディングをしていった。めちゃくちゃ楽しかったと、生徒たちの感想。はい、突然思い出した。(ちなみに、彼のニューアルバム「オアシス」は9月7日発売!)

8月1日     (590)

7月末に9期生の瀬谷佑介君(712・707・693を参照)の所へ体験学習に行っていた中3の男子生徒が図書館へ顔を出した。シンガーソングライター農夫・瀬谷佑介との出会いを深い感動を込めて語っていた。

彼が図書館に寄ったのはもう一つ理由があって、この手作りのテディ・ベアを見せに来たのだ。



作り方の本を読みながら、2週間で完成させたそーだ。手も足も首も動く。全体のボワボワ感と首をかしげた所の表情が何とも言えない。すごいなあ。



そうそう、彼が学校に来たのは、この春から一人でせっせと作っている花園を世話するためである。なんだか、こんな夏休みの一日もいいものだ。いい日だ、8月1日。

不老不死の身体-道教と「胎」の思想     (595)

中島大地君(24期生、大学1年)の読書・書評コーナーである「大地人~大学生の読書日記」、その3。今回は、『不老不死の身体-道教と「胎」の思想』 著者:加藤千恵、出版社:大修館書店



中国初代の皇帝、始皇帝は、不老不死を望んでいたといわれます。
 とくに、徐福伝説は有名です。始皇帝が不老不死の薬を手に入れるため海に派遣した徐福という男が日本に来た、というエピソードは日本全国に残っています。
 始皇帝は、徐福だけではなく、多くの妖しい人たちを集めて、不老不死の薬を手に入れようとしました。しかし、結局、不老不死の薬は見つかりませんでした。

 現代の人間は、不老不死という言葉を笑うかも知れません。しかし、不老不死に対するあこがれは今でも様々な場所に息衝いています。たとえば、多くの小説・映画・ゲームの中には、死を知らない神や吸血鬼やゾンビやロボットが登場します。そして、科学技術はクローン技術を生み出しています。
 そもそも科学の祖先である錬金術は、不老不死に対する憧憬が生み出したものです。『鋼の錬金術師』などでも触れられていましたが、西洋に発生したいわゆる錬金術は、金を生み出す技術ではなく、肉体や魂を練り直して完全な存在を錬成しようとする壮大な計画でした。
 不老不死に対する欲望を見つめなければ、人間の文化を論じることはできないといってしまっても過言ではありません。

 『不老不死の身体』は、不老不死に関わる中国の思想を明らかにする書物です。内容は多岐にわたるので、まとめることはできません。印象に残っている部分を記していこうと思います。

 中国の人たちは、古くから神仙に憧れていました。神仙とは、不老不死の人、あるいは非常に長く生きる人たちのことです。神仙は胎児のように無垢であり、山に遊ぶといわれていました。『荘子』の中には「風を吸い、露を飲む」という言葉が仙人の生活を表すものとして出現します。
 一般の人間が神仙になることはできない、とされていました。しかし、「素質がある者は一度胎児に回帰してから神仙になることが可能だ」と唱える人もいました。だから、神仙になろうとして修行する者が現れました。その際に活かされたのが、身体と世界は対応しているとみなす思想です。
 修行者たちは身体を小宇宙であると考えました。そして、様々な手段を用いて、胎児に戻り、身体を調整しようとしました。
 神仙になる修行の流れを引き継いで、不老不死を目指すのでなく、身体の健康を保つことを目的とする術も現れました。大別すれば外丹術と内丹術に分けられます。
 外丹術とは薬を服用して体のバランスを保とうとする術です。たとえば、水銀や砒素を含む物質を飲むと健康になるといわれていたようです。勿論体に良いはずがありません。多くの人が健康を害したと考えられています。たとえば、唐の時代には少なくとも6人の皇帝が有害物質を飲み、死亡しました。その結果、外丹は宋代に廃れていくことになります。
 内丹術とは、身体のバランスを調節して健康を保とうとする術です。内丹術ではとくに食と性が問題になりました。たとえば、穀物を断つと良いという説がありました。陰陽のバランスを適切に保つセックスを行うのが良いという説もありました。加藤千恵は、表面の教えだけを見つめるのではなく、陰陽・五行・易などを踏まえて内丹術独自の論理を考察していきます。その部分は非常に面白いです。

 加藤千恵は多くの文献に当たりながら、古代中国の人たちの思想に迫っていきます。『不老不死の身体』は決して読み易い書物ではありません。世界と身体は呼応している、という中国古代の身体感覚にまで迫ることになるのだから、分かりやすいはずがありません。疑問の渦に包まれます。しかし、分かりやすさを求めるべきではないのかも知れません。『不老不死の身体』は、先人のあとを追いながら不老不死にいたる道を発掘していくスリルに満ちたミステリなのです。

学びの森 ☆ 図書館講座   (605)

先週の金曜日、長野県の方から問い合わせのお電話を頂いた。7/23(土)学びの森・1日目の2時間目(11:20-12:50)、一般クラス(高校生以上~)のための図書館講座『子ども理解するためのブック・ガイド』について。

で、ご案内。「講座では、今どきの10歳~高校生の姿をよくうつす、数々の本を楽しく紹介します。子どもとの“距離の取り方”“関係の作り方”のヒントになれば。…コミック、写真絵本、ヤングアダルト・ブック等のリーフを配布します。」

エドワード・サイード(パレスチナ系アメリカ人の文学研究者、文学批評家。主著『オリエンタリズム』)は『音楽と社会』(みすず書房)の中で、対話者のダニエル・バレンボイム(アルゼンチン出身のユダヤ人ピアニスト・指揮者)に次のように語っている。

「自分たちが一冊の本を取り上げて読んで、何が我々にもたらされるかというと、それは情報が伝えられるということではない。それは自分の中に何かを呼び起こされるということであって、何かが自分の中にイ・ンフォームされる。インフォメーションによって我々は自分の心が動き出すことを発見する。本を読むことによって、本の内容が一人の人間の精神として生きて動いているのを発見することですらある」と。

「子どもを理解する?(理解できる?)」かどうかはともかく、…私たちは、まちがいなく「子どもの中の何か(精神?)が生き生きと動き出す」、そんな本を紹介したい。

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