1860年生まれの作曲家・指揮者グスタフ・マーラー(例えば交響曲「大地の歌」)と妻・アルマの知られざる愛の物語の映画『マーラー 君に捧げるアダージョ』(パーシー・アドロン監督)が、今、渋谷ユーロスペースで上映されている。この映画の中で、エサ=ペッカ・サロネン指揮、スウェーデン放送交響楽団によるマーラーの数々の名曲が聴けて嬉しかった。(笑)
今年はマーラーの生誕150年・没後100年にあたる。手近な本として『マーラー』吉田秀和・河出文庫、『グスタフ・マーラー 現代音楽への道』柴田南雄『マーラーと世紀末ウィーン』渡辺裕・岩波現代文庫等、そして『文藝別冊 マーラー 没後100年記念特集』(KAWADE夢ムック)と…。
(夢ムック)中、「新しいマーラー像に向けて」(中沢新一×吉松隆=’89『マーラー事典』より転載、つまり今から22年前の対談)「マーラーの世界、マーラーの現在」(粟津則雄×黒田恭一=‘80『音楽の手帖・マーラー』より転載、つまり今から31年前の対談)は懐かしく拝聴しておくとして、片山杜秀へのインタビュー「童謡・音響・カオス」は2011/02/14に行われている。私は、片山氏の語るマーラーの音楽の「現代的」な特徴にうなずけるのに、03/11以後明らかになりつつある「現在」の中で読むと、その「現代的」の「現代」にはうなずけない自分がいて、奇妙な困惑が背中を這い上る中、今日は半日マーラーを聴いて過ごした。そういう休日だった。
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