8p増の計54pの増補版19号、ついに刊行! 「被災地に行って思ったこと」(高2)「3月29日、池袋で義援金を募る。」(高3)「無関心から私たちにできることへ」(「NGO・NPO講座」講師)等…の震災関連の原稿が新たに寄せられた。高2生徒の「被災地に行って思ったこと」から。
…地震や津波。今回の震災で、今、自分が出来ることを考えた。僕は実家が関西にあり「阪神淡路大震災」の時はまだ生まれていなかったが家族から何度か話を聞いたことはあった。今度は自分達が動く時だと思い、パソコンで探していると、GW中に4日間(現地での活動は2日間)岩手県の大槌町へ災害ボランティアに行くという案内を見つけ、それに行ってきた。まず感想から…なんて。正直なんも言えないです。出来るだけ言葉にしますが、上手く伝えきれる自信はありません。とにかく、悲惨でした。
現地はガレキや土砂が山積みになっていて、元々これが家だったなんて全く想像が出来ないくらい。なんとか形を保っている家もあったが家の中はボロボロで、穴が空いていたり、津波で黒く汚れたものがそこら中に散乱していたりと、本当にここに人が住んでいたのかと思うほど。
東京からの夜行バスに乗り、翌朝、現地に着きました。バスから降り作業場に向かう途中「解体お願いします」と書かれた半壊、ボロボロの家を何度も目にした。ものすごく悲しくなった。作業場に着き、ガレキや土砂の撤去をしているといきなり、ものすごい異臭に襲われ「なんの臭いだろう…」と思いながら作業をしていると、土砂の中から大量の魚の死骸が目に映り、それと同時にさらにものすごい異臭がした。どうやら臭いの原因はこれだったらしく、その後何度も同じようなことがあった。
そして今回、一番想いが強くなったのはカバンで、それはガレキの上にポツンと置いてあった。そのカバンはただのカバンではなく、明らかに、間違いなく小学生が使っているようなカバンで、あんなに強い地震や津波があったにも関わらずしっかりと名前が残っていた。3月11日土曜日。塾にでも行っていたのだろうか…この子は無事なのだろうか…。
一段落ついた時、なんとなく辺りを見回してみた。自分達が掘ったところを見ると、少し自分が墓荒らしをした気分になった。そしてこのガレキの中には数えきれないほどたくさん思い出がつまっているのだと改めて思った。…これ以上なにを言ったらいいのか、俺には分からないです。最後に、このボランティア組織の人が言った一言です。「この状況を皆様に伝えていただけることが、最大の支援だと思っています。」
※
Ps.1.今夕、菅首相、中部電力に「浜岡原発」の全ての原子炉の停止を要請する。
Ps.2.放課後、短時間全校集会があり、体育祭実行委員会の本部会メンバー・各係長の紹介があった。5/28(土)体育祭まで、あと約3週間。
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