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MEANDERING 蛇行      (472)

まさしくヘビの這うごとく、1F~3Fの食堂側階段をくねくねと上手に使った、高3カルテットのグループ展『Meandering』が開催されている。(11/17~12/19)

メンバーは、加奈さん 『浮遊少女』、萌さん 『  』、彩夏さん 『しりとり階段Ⅱ』、麦君『Freckles』。



階段を、下から上へ―上から下へとくるくる見て回っていくと、何だか不思議な世界に佇む自分がいる。学校の中に出現したこの空間、面白いなあ。

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バクオン!  

明日・明後日の放課後は、多目的ホールで、軽音部主催の「爆音祭―2011」が開催される。



キャッチ・コピーは、「爆音につきご注意下さい。」…そのまんまという気もするが(笑)、激しい音のスコールと熱気の中で、寒さと気鬱をぶっ飛ばせ、だ。

2012 コノミノコヨミ    (473)

美術(木工)科の非常勤講師 近正匡治さんのパートナー、千広さんが作った来年のカレンダーがすごく面白い。

「このカレンダーは近正千広の日々の落書きから生まれた愉快な手づくり絵カレンダーです。」…まさにその通り。4月は家の間取り、5月は数字の草がぼうぼうと萌え、6月は渦を巻いている。



さらに、このカレンダー、ベルトに吊るして楽しむことができるのだ。新しい年への贈り物にどうぞ。

世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて…②    (474)

昨日の大地君の感想の続き。

柄谷行人は、最終的に国家を超えるものとして世界共和国こそが必要であると結論付けます。『世界共和国へ』は、『永遠平和のために』を意識した作りになっています。『永遠平和のために』は、プロイセンの哲学者イマヌエル・カントが1795年に刊行した書物。絶対的平和を実現するため、必要になる条件を列挙しています。

◇予備条項
「将来の戦争の可能性を含む平和条約は、そもそも平和条約とみなしてはならない」
「独立して存続している国家は、その大小を問わず、継承、交換、売却、贈与などの方法で、他の国家の所有となされてはならない」「常備軍はいずれは全廃するべきである」「国家は対外的な紛争を理由に、国債を発行してはならない」「いかなる国も他国の体制や統治に、暴力をもって干渉してはならない」「いかなる国家も他の国との戦争において、将来の和平において相互の信頼を不可能にするような敵対行為をしてはならない。たとえば暗殺者や毒殺者を利用すること、降伏条約を破棄すること、戦争の相手国での暴動を扇動することなどである」

◇確定条項
「どの国の市民的な体制も、共和的なものであること」「国際法は、自由な国家の連合に基礎をおくべきこと」「世界市民法は、普遍的な歓待の条件に制限されるべきこと」




『永遠平和のために』が執筆された頃、国際的な連合がありえる、と真剣に考えている人は恐らくカント以外にいませんでした。国際的な連合はカントの単なる夢想だったのです。しかし、第一次世界大戦後、世界規模の大戦争に苦しめられた人々は国際連盟をつくりました。そして、第二次世界大戦後、人々は国際連盟を国際連合に発展させました。

国際連合は意味がないと主張する人がいます。確かに、国際連合の会議では、大抵の場合、各々の勢力が各々の利益を主張しているだけです。不合理な会議、不公平な決定も溢れています。そして、結局、強国の横暴を止められません。しかし、国際連合は、現在、地球全体のことを真剣に丁寧に考えているグループがほとんど存在しないことを逆説的に示します。そして、国家や企業はそのグループの利益を何よりも優先するからあぶない、ということも明らかにします。そして、国家・企業に頼らない別の手段も用いながら、現状を打開していこうとするべきなのではないか、と思わせてくれます。

夢想は現実を照らし出し、変えていくものに成り得ます。『世界共和国へ』もまた夢想であるがゆえに、もしかしたら現実をうつしだす鏡になりえるかも知れません。ただ、強度と迫力が足りない気もしますが。

世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて…①    (475)

中島大地君(24期生、大学1年)の読書・書評コーナーである「大地人~大学生の読書日記」、その4。今回は、『世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて』(柄谷行人、岩波新書)。.



柄谷行人は、「資本=ネーション=国家」という言葉を用いて、資本主義とネーションと国家は共犯関係にあると主張します。資本主義が力を持ちすぎれば、ネーション(民族)と国家が正して、国家とネーションが力を持ちすぎれば、資本主義が正すという体制が現在あるというのです。

ものごとを単純化してトライアングルを見出す柄谷行人のパターン化した論法が用いられています。頓挫した実践に対する反省は感じられません。基本的には、著者がこれまで積み上げてきた論理の変奏です。力を抜いて適当に読み流すのが良いのかも、と感じます。

柄谷行人は、通貨の構造を読み解き、通貨の流通が招く諸々の事態に向かい合う方法を提示しようとします。そして、たとえば、労働組合などによる権利闘争は資本主義システムに組み込まれるから無意味であると主張します。そして消費の段階において抵抗していくべきだと呼びかけます。問題を孕んだ提起です。誰もが意識的に買うものを選べば、買う、あるいは買わないという行為は積極的な意味を持ちます。ありふれた結論ですが、だからこそ、説得力があります。

ただ、大勢の人が消費者であることを自覚して行動していかなければ、選択して買う運動は力を持ちません。しかも、抵抗するためには資産が必要になります。フリーターには容易ならざる道なのです。柄谷行人の提案を実現するのは簡単ではないと感じます。

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