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トトロのトポス

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カテゴリー「読書」の記事一覧

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ゲッチョこと、盛口 満 様へ      (396)

新刊『見てびっくり 野菜の植物学』(少年写真新聞社)届きました。ご寄贈、ありがとうございます。



ゲッチョ先生のコレクションがまた増えましたね。嬉しくて、カウンター前の生徒から人間生活科の教員までお披露目してきました。(笑)発見のたくさん詰まった、品の良い色彩のたいへん美しい細密画のような本です。野菜のふしぎがいっぱいの科学絵本!



野菜はもっとも身近な植物教材なんだなあ。扉の「野菜のふるさと」世界地図から~~~盛口さんと同じく自由の森の同僚だった安田守さんの取材協力写真のある索引や、終ページの著者似顔絵?(笑)+「野菜伝来」年表まで、本当に楽しめます。これからの図書館通信やブログ「トトロのトポス」で紹介させて頂きたいと思います。まずは、お礼まで。

※ 盛口 満氏・・・日本のフリーライター、イラストレーター。通称「ゲッチョ」。千葉県生まれ。千葉大学理学部生物科卒業。自由の森学園中学校・高等学校教諭を経て、珊瑚舎スコーレ講師、沖縄大学人文学部准教授。『僕らが死体を拾うわけ 』他、著書多数。(←ウィキペディアによる、笑。)

個人的には、盛口さんが今年50歳になるのに感慨を覚える。自由の森の開校の年(1985)、ゲッチョ氏は大学を出たての一番若い専任教員だった。現・高校教頭の新井さん(社会)と借家に住み、そこを「名栗庵」と称して、・・・。
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陽気な・・・       (397)

庄野潤三『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』が講談社文芸文庫で昨年末に発行された。著書がロンドンを中心に、『エリア随筆』で知られたチャールズ・ラムゆかりの地を訪れた旅行記。「クラウン・オフィス・ロウ」とは、ラム姉弟の生まれ、幼年期を過ごした場所の名前。「陽気な」…。



ラムは1775年ロンドンに生まれる。1782~ 89年までクライスト・ホスピタル校に在学し、この時に詩人のコールリッジと親交を結ぶ。兄のジョンが勤務していた南海会社に入り、その後、東印度会社で30年以上も勤め恩給をもらって退職。1796年、姉メアリーが一時的な発狂の結果ナイフで母親を刺殺した。ラムは結婚を断念し、精神疾患のため不定期に発作に見舞われる姉の面倒を見続ける。副業として始めた文筆業で、姉メアリーとの共著『シェイクスピア物語』「エリア」の筆名による『エリア随筆』を発表。そのエッセイは規範となる名文章として知られている。

この『陽気な~』は、作者・庄野潤三のロンドン滞在中の緻密な日記(及び庄野夫人の滞在ノート)を中心に、『エリア随筆』からの多くの引用、ラム自身の言葉、コールリッジを始めとする幾多の著名な友人たちへの手紙、著者・庄野と親交の深い英文学者福原麟太郎(『チャールズ・ラム伝』作者)、その福原と現代イギリス詩人エドマンド・ブランデンとの繋がりや思い出等が溶け合い織りなされて、C.ラムを主題とするつづれ織りのごとくである。

著者は後書にこう書く。・・・ラム姉弟の生活を偲ぶ「ロンドン日記」が今まで『エリア随筆』になじみのなかった読者へのささやかな橋渡しの役を果たしてくれるように願っている。・・・故・庄野さん、チャールズ・ラムの文と生涯は間違いなく私の胸に沁みて来ましたよ。

ナノくん(身長1ナノメートル、特技=質問)、登場!     (403)

思わず見入ってしまう面白い本を寄付された。『ヤモリの指から不思議なテープ』(監修・石田秀輝、文・松田素子/江口絵里、絵・西澤真樹子、アリス館)である。



前書きにこうある。「地球が誕生して約46億年、生命が誕生して約38億年、地球の上で、何億年もの長き時をかけて試され、変化し、工夫されてきたすばらしいしくみが、私たちのすぐそばにある」

その通り、自然の中にはまだ解明されていない不思議なことがたくさんある。その自然のすごさを賢く生かす新しいものづくり=「ネイチャー・テクノロジー」の視点から、本書では16個のテーマがセレクトされている。かわいい~イラストと分かりやすい文章で、面白く「ネイチャー・テクノロジー」を教えてくれるのだ。つまり、生物の知恵を借りると、地球に優しく、かつ画期的なモノができるという、そんな新視点の科学の本。

イラストが文章とうまく結びついていてとっても分かりやすい。まず自然の鳥や昆虫など生物のすごいところを紹介、それから、それが科学的にアプローチされ解明されて、どのように発達していったのかが解説される。TVでもありそうな企画だけれど、本なので自分のテンポで解説やイラストをじっくり眺めることができる。

タイトルにあるヤモリのすごさはもちろん、ハコフグとヘビ、シロアリも負けてはいない(笑)。この本の楽しい魅力の大半はページごとにたくさんたくさん描きこまれたイラストにある。絵=西澤真樹子さん。(←ナノ君の生みの母、笑)

 

西澤さんは8期生。フリーランスとして博物館の標本整理や制作に関わり、標本制作チーム「なにわホネホネ団」の団長を務めている。著者に『ホネホネたんけんたい』シリーズ(アリス館)等がある。ちなみに、図書館入口横の壁上、照明やエアコンのスイッチの下に展示されている「猫のおしり」「冷ややっこ」「人形焼き」の写真は、彼女の作品である。なぜ、どんなきっかけでそこにあるのか、私はもう思い出せない。(笑)

本を届ける       (405)

『海の向こうに本を届ける―著作権輸出への道』(栗田明子、晶文社)が面白い。

本書は、日本の作品の海外での受容の過程を知る格好の書物であり、また、同時に一人の女性パイオニアの勇気ある生き方を綴った自伝でもある。



著者は、1970年代にタイム社を退社するや創設間もない著作権代理店「日本ユニ・エージェンシー」の名刺だけで世界の出版社を訪れるという旅に出る。「日本の出版社は英米から競って翻訳出版権を獲得しているエージェントは数社あるのに、その逆をしているエージェントがない」―それを何とかしたいと思ったからである。

著者は小松左京『日本沈没』を初め、北杜夫、丸木俊、安野光雅、馬場のぼる、よしもとばなな、小川洋子等の一万三千点に及ぶ作品を四十もの国へ送り出した。私は著者の行動力の凄さに驚くとともに、本書からはその苦労よりも躍動する楽しさが伝わってくることに爽快感を覚えた。また、出版文化に関わる現場では人と人との繋がりがいかに大切か、人と出会うことでどんなに思いがけない幸運がもたらされるのかが余さず書かれていて、誠にスケールの大きな交友録となっている点にも魅力を感じた。そこには「出版は志があってこそ手がける仕事」と信じて業界を支えてきた人々の姿がある。しかし、その大半が今や故人となり、会社は合併吸収を繰り返し変貌する。それを見つめ記述する著者の複雑な思いも伝わってくる。

私は今、まずは国内全ての「本を届ける人」に、この本をこそ届けたい!と心底思うのだ。

長田 弘さん    (408)

私の手にする詩集(『詩の樹の下で』長田弘、みすず書房)の帯には FUKUSHIMA REQUIEM とある。作者の長田さんは福島生まれ。今は東京に一人住む。昨年の3月には消化器系の病気を患って入院・その後再入院で大手術を受けた。その長田さんはこう記す。

「ボランティアにも行けない自分は、レクイエム(鎮魂歌)を書くことしかできない。災害後は、生き残った人が生きることに関心の中心が集まっている。だけど自分は死者の霊を慰めることで、生きている人を慰めたい。」



一本一本の木に寄り添う静かな言葉は、亡くなった他者と生きている私を粛然とくるむ。

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